Tourism passport web magazine

学校法人 大阪観光大学

〒590-0493
大阪府泉南郡熊取町
大久保南5-3-1

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大阪観光大の学生や教員が運営する WEBマガジン「passport」

Osaka University of Tourism’s
Web magazine”passport”

「passport(パスポート)」は、観光や外国語、国際的な話題を切り口に、大阪観光大学の学びや取り組み、その魅力を発信するWEBマガジンです。
本学教員による記事を中心に、大学の特色や観光分野に関する知見、国際社会とつながる視点をわかりやすく紹介しています。
観光業界や外国語、国際交流に関心のある方にとって参考となる内容をお届けしていきます。

「専門演習1(斉藤ゼミ)」旅行企画を立案し、実現する|ゼミ旅行の覚え書き

2026年7月18日と19日にかけて、専門演習1(斉藤ゼミ)では、鳥取砂丘と伊根の舟屋群を見学する研修旅行を実施しました。
この旅行企画は、ゼミ内である学生が「大阪観光大学は“観光”という名前がつくのに、観光する機会があまり多くない」 と呟いたことがきっかけとなり、「ゼミでは旅行をしてみたい」という 彼らの希望から始まりました。本学に4月から着任した私としても、「ゼミナール」というものを担当したことがなく、何をすべきかを手探りだったこともあったため、「自分たちで一から企画してみたらどうか」と伝えた途端、試行錯誤しつつも学生たちで実現にこぎつけたものです。
今回の旅程は次のようなものでした。初日の18日は学生らが手配したミニバスで鳥取県まで向かい、青山剛昌ふるさと館および鳥取砂丘を自由散策し、鳥取市内の東横インで一泊しました。翌日は京都府伊根町まで移動し、伊根の舟屋群をまち歩きし、船で遊覧観光するとともに、伊根町観光協会の方からの観光の状況やオーバーツーリズムについて説明を伺いました(以下写真参照)。この旅程を一人当たり15,500円で実施しました。交通費と宿泊費でこの価格は、かなり破格だったと思います。

私がゼミ生らにつけた条件は、「全員が必ず参加できる形」にすること、そして旅行時にできる限り写真やメモの形で記録を残し、旅行記を執筆することです。つまり、旅行企画を実現可能な形で計画するとともに、その経験を記録として残すことを求めました。旅行企画を実現可能な形に落とし込むことと、自らが見聞きした事実や、そのときに抱いた感情を文章として残すことは、彼らが取り組むであろう卒業論文においても必ず必要な考え方だからです。
とはいえ、ゼミ生が議論する中でも全員が参加可能な形にすることは、おいそれとはいかず、かなり苦慮していたことでもあります。本学には多様な国籍の学生が在籍しており、各々抱えている状況も異なります。これは斉藤ゼミ内においても同様です。見たい事、行きたい場所はどこか、お金はいくらまで払えるか、何日旅行するか、食べられるもの、食べられないものなど、全てにおいて意見をすり合わせるのは骨の折れる作業です。彼ら彼女らの中で、ガマンすることや妥協することがあったことも事実です。教員である私は、伊根町観光協会との連絡調整を除き、企画にはできるだけ介入せず、学生たちの話し合いに委ねました。それだけに、これだけ費用を抑え、意味のある旅行を実現できたことに驚きを感じています。
もっとも、この旅行企画には、課題がなかったわけではありません。まず一つは旅行企画を進める上で、全員がコミットできなかったことです。ゼミ活動の中では、役割分担に偏りが生じ、一部の学生に負担が集中したため、今後どのように協働するのかは難しいポイントです。また、行っただけ、遊んだだけにならないよう、より理解を深めるために、事前事後学習の必要性は今後考えていかなければなりません。
ゼミ生らは、今回の旅行企画を実施し終えたことで、後期は、学内の学生や教職員も参加できるような形で旅行企画をしたいと述べています。私が受けてきた文献輪読を中心としたゼミ教育と根本的に違うことを実施しているため、果たしてこの取り組みが正解かどうか、「これでいいのだろうか」と感じないわけではありません。しかし、異なる意見を調整し、限られた費用や時間の中で一つの企画を実現することも、ゼミで学べることの一つな気もしています。今後もどのような形でゼミを進めていくのか、彼ら彼女らと関わりながら思案していきたいと思います。

文責:観光学部講師 斉藤穂高

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