Osaka University of Tourism’s
Web magazine”passport”

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千葉・成田山新勝寺における講演のご報告
2026年10月10日(土)、大本山成田山新勝寺・第42回仏教文化講座において、本学の佐久間留理子教授が「釈尊からタイの僧侶について考える」と題する講演(招待)を行いました(写真1)。
成田山新勝寺は、年間約一千万人が訪れる名刹であり、その表参道には、江戸時代の情緒が色濃く残っています(写真2)。また、大本堂前には、漆塗りの彩色が施された三重塔(写真3)(国指定重要文化財)が聳え立ち、その威容は参詣者の目を惹きつけています。さて、本講演では、原始仏典(最古層の仏教聖典)を参考にして、タイの僧侶について、〔1〕得度(とくど)式・出家、〔2〕僧侶の生活、〔3〕女性修行者、〔4〕タイ王室・王権と僧侶、〔5〕儀礼と僧侶〜葬儀〜といった視点から多面的に捉え、その特色を解説しました。

写真1 講演の様子 
写真2 表参道 
写真3 三重塔 
写真4 バンコクの風景
タイを訪れると、早朝、寺院から町へ托鉢(たくはつ)に出向き、一般信者から施しを受ける僧侶の姿が見られます。托鉢は、釈迦が断食等の難行では悟りには至ることができないと考え、通常の食物を得るために村や町へ出かけたことに由来します。かつて筆者もタイの首都バンコク(写真4:ワット・サケート寺院の黄金仏塔がある通称「黄金の丘」から撮影)を観光で訪れた際、早起きして果物のマンゴーを僧侶に捧げたことがあります。
また、原始仏典には、修行僧に必要なものとして、三枚の衣、鉢、剃刀、針、帯、水漉(みずこ)し袋が説かれていますが、現代のタイ仏教では、これらに加え、懐中電灯、サンダル(托鉢以外で使用)、傘、水筒、扇風機等の使用が認められています。
釈迦の時代と同様、タイの僧侶は、厳しい戒律を守って修行しており、それゆえ尊崇の対象となっています。タイでは、男性(20歳以上)が一時的にでも出家すれば、社会的に一人前の人物として認められ、また、本人のみならず親族にも大きな福徳をもたらすものと信じられています。
文責:観光学部教授 宗教学 博士(文学)佐久間 留理子
参考文献
青木保(2021)『新版 タイの僧院にて』青土社
石井米雄(1991)『タイ仏教入門』めこん
中島マリン(2012)『タイのしきたり』めこん
「成田市観光ガイドマップ なりたび」









