学びの特色
大阪観光大学での学びを構成する3つの科目群「21 世紀スキル(世界市民力)養成科目」「楽しむ力(旅人力)養成科目」「生きぬく力 (観光職業力)養成科目」で、大学で必要な基礎力から高い専門性まで、段階的に付けていきます。
21世紀スキル 世界市民力
養成科目
10年後(2030年代)の世界を観光でよりよいものとしていくためのスキル(技能)を身につけることを目指します。多くの大学では専門教育の入り口として、広く社会人として必要な知識を一般教養科目として学びます。大阪観光大学では教養を単なる基礎知識ではなく、リベラルアーツとして考えます。リベラルアーツとは、世界に関する幅広い知識とそれを活かせるスキルであり、その起源は古代ギリシャ時代にまでさかのぼる人間を自由にするための学問です。
私たちが生きているこの時代は先が読めません。コロナ禍もそうですが、地震や台風、大雨などの自然災害、その原因と言われている地球温暖化の進行、世界各地での戦争やテロ、そして軍事クーデターなど変化が起き続けています。皆さんが社会人として活躍する2030年代はさらに複雑になっているかもしれません。皆さんは小学校時代から現在までひとつの正解を出すことを求められてきたと思います。先生の答えはいつもひとつで、その先生の答えに合っているかどうかが重要で、それがそのまま成績になりその人の評価になりました。現実に先にあげた学校の外で起きていることには、ひとつの正解がないことがほとんどで、学校での学びが生きるシーンは少ないです。先生の答えはひとつでしたが、実社会では幾通りもの正解のようなものがあります。
世界で起きている問題も、それぞれの国や地域、民族や宗教によって正解がいくつもあり、それらがぶつかることから起きています。日本の中でも、会社や学校、地域や家庭でも同じようなことがあるのではないでしょうか。このような時代には、ひとつの正解を相手に押し付けるのではなく、他の人の意見を聞き、そして自分の意見も主張して、異なる正解から最善解を作りだしていくリーダーシップや調整力が必要です。ひとつの正解を出すことよりたくさんの意見に耳を傾け理解することが大切になってきます。それには、幅広い教養はもちろん、しっかり聞くことと自分の考え方をわかりやすく相手に伝える技能が必要になってきます。伝え方も話す・書くだけではなく、ITのスキルや画像や動画の作成も関係します。また、表情や姿勢などのノンバーバルなコミュニケーションも大切です。それらの技能を養うのがこの科目です。
根拠に基づく理的な文章力、
ICT 、異文化理解力を養う。
現代社会を生きるうえで必要な教養・思考態度を養う。
外国でのコミュニケーション力を
向上させる。
人文・社会科学分野の諸学問について、それぞれの分野の専門家である教員がオムニバス形式で講義を展開。社会で起こっている諸問題を、異なる学問分野の「レンズ」を通して考えることを「体験」します。これにより、人間や社会に対する目をより大きく開き、世間には多様な見方や考え方があることを学びます。本格的な学問の入門となる科目です。
息をのむような素晴らしい絶景が、狭い国土にあふれる日本列島。世界でも珍しい多様性をもつ大地には3千万年に及ぶ列島の誕生と成長のドラマが秘められています。そうした大地と共に刻まれた歴史の上に私たちの暮らしも成り立っています。近年の観光で求められているその場所でしかできない高付加価値な観光コンテンツを生み出すためにも、まずは地元を知ることに初年次で取り組みましょう。
実は大学の裏手にある「十二谷池」は800年前の日根荘遺跡の一つです。身近な場所にも歴史ありですね。
楽しむ力 旅人力
養成科目
ものごとの新しい価値を発見し、人生を楽しむ力を養う科目です。いわば、一流の旅人になるための基礎トレーニングを行います。旅行で訪れる場所の自然や文化は各地の風土や、そこに住んでいる人々が時間をかけてつくってきたものです。今までに見たことのないものに触れる時、体験するとき心が「楽しい!」と感じておどりだします。この動きを大きくするのが事前に学んださまざまな知識です。
大阪観光大学の観光教育とは、観光を支援する力と観光を楽しむ力を育てるという2つの側面があります。料理の世界で例えると、観光を支援する力とは、調理方法やサービスの仕方、レストランの運営方法などの勉強で、観光を楽しむ力とは、食の歴史や食材についての知識や食事の効果、そして食べ方やマナーなど、それらを知ることでより食事がおいしくなるような内容です。そのどちらもがないと料理をビジネスにすることは難しく、観光の世界も100%同じことです。
観光の主役はなんといっても「観光する人」。観光の楽しみを知り尽くした「一流の旅人」が増えれば観光業は無限の可能性を発揮するでしょう。また、楽しむことを知っている「一流の旅人」であることは、これからの観光業を支える人材として必須の条件ともいえるのです。だから楽しむことを学びます。
人の持つ楽しむ力とは何かを認識し理解を深める。
光で行われる鑑 ・創造・交流の楽しみを実践する。
観光は旅人にならなければ理解できませんし、またそれを業務にするためには旅人の気持ちを理解することが必要不可欠です。「移動距離と想像力は比例する」という言葉があるように、この講義では、「旅」を想像する、「旅」を振り返るという順で、「旅」の基本を考察することによって、自分にとっての「快」な旅を探します。
日常的にストレス状態におかれている現代人にとって、人間性の回復は喫緊の課題と言えます。そこで、この授業では幸福とは何かを考え、それを実現するための思考法や身心の実践法を、講義とともに体験型学習やストレス低減の実習によって学びます。
教員自ら「楽しい」と感じる授業を展開。授業内容に制限はありません。自由な発想で授業を組み立てるので、各教員の個性が発揮されます。この科目の特色は、伝統文化から現代アートまで、さまざまな文化を鑑賞し味わうこと、さらに自ら実践してみることです。そうすることで、新たな発見、皆さん自身にとっての楽しみの発見につながるかもしれません。実際に担当する教員に「こんな授業にしたい 」を聞いてみました。 ※以下は過去に実施した一例です。
生きぬく力 観光職業力
養成科目
魅力的な観光地・観光空間を作り出し、観光する人と観光対象とを効果的につなげてそれを継続的に運営していくことのできる職業人になるための科目です。
観光は現場で動いています。大学の中にはほとんど観光と呼ばれるものはありません。もちろん、キャンパス内で学ぶこともたくさんありますが、実際に観光の現場に出かけないとその学びは完結しません。医学部や農学部であれば付属の病院や農場がありますが、観光学部の現場は日本中、世界中、そして宇宙空間にあります。
世界を観光でよりよくしていくためには、観光の現場を観光する人の立場と観光を支援する人の両側から知ることがなによりも大切であると考えます。そのために考えて作ったのがこの生き抜く力科目です。1年次の必修教科である「職業としての観光」と「キャリアデザイン」で、職業人側から見た観光を学び、観光業界で働くことの意味を考えます。そして、それを将来のキャリア=職業につなげていき、卒業後の目的地までのルートマップを描けるようにします。
観光を支援する職業人のために必要な観光に関する知識もこの生き抜く力養成科目の大きな柱です。必修科目として観光の歴史や世界・日本の観光のトレンド、観光の統計、観光の危機管理などで観光の基礎を固めて、3年次からの応用へと進みます。
例えば観光資源論という授業では、観光資源の楽しみ方を知ることから始めて観光資源の見せ方や、その先の観光資源を生かしたビジネスにつなげていきます。観光資源と呼ばれているのは温泉・山・湖・海岸・岬・島・渓谷・峡谷などの自然系、寺・神社・城などの建造物系、古い町並みや都市などの町並み系、美術館・博物館・水族館・テーマパーク・動物園・植物園・公園などのテーマ施設/公園系などがあります。他にも料理、祭り、名産品、アニメ、日本酒など挙げればきりがありません。
観光資源の魅力をまずは観光をする人の立場から深く知り、それを3年次以降の本格的な学びにつなげていきます。観光資源の楽しみ方を知ることから始めて観光資源の見せ方や、その先の観光資源を生かしたビジネスにつなげていきます。
地域や企業と連携する。
サービス社会で働くとは
どういうことか認識し、
自らの働き方を考える。
観光学の基礎的な学問知を
習得する。
魅力的な観光空間を
創造するために必要な
学問的な知と審美的な感性を身に付ける。
観光行動を支える観光事業体の
企画・経営、新たな挑戦を学ぶ。
観光の物理的な移動と
情報の流通について学ぶ。
3年次、4年次のゼミ形式で行う
演習科目。
大学生活最初のキャリアに関する科目で、一言でいうと「稼げるビジネスパーソンになるための養成講座入門編」のような授業です。観光を職業とするために必要な知識を、観光を楽しむ側とそれを支える側の両方の視点から学びます。
特に、サービス業界全般で必要なホスピタリティを中心に、マネジメントやマーケティングの基礎力や起業について学びます。
ここ数年大きく変化している日本の観光事業体。観光地域づくり法人(DMO)や観光経営事業体(DMC)など、地方自治体と深いかかわりを持つ組織団体が現れ、ICTを利用した旅行会社なども増えています。この講義では、地域発の観光を担う新しい組織にスポットを当て、新型コロナ後の観光の成長を支えるこの組織の事例を研究します。
観光のもつ可能性を追求し、新しい取り組みを展開している観光業界のエキスパートにお話しをうかがいました。観光の魅力と楽しみ、変わりゆく観光の形など、それぞれの思いを熱く語っていただきました。 ぜひご覧ください。
一流の旅人を目指して勉強するということは、勉強という言葉は少しニュアンスが違うかもしれませんが、観光教育の一番大切な部分と考えています。観光教育というと一般的には旅行業の国家試験の対策などの資格の勉強や、地理、英語などの語学、ホスピタリティなどの内容を勉強します。専門学校ではより実務的な勉強、大学では、元々その大学が得意としている〇〇学と観光を掛け合わせた勉強をすることが多いです。
日本のいままでの観光教育は、観光を支援する人を育てることを目的に行われてきました。ホテルや旅行会社、あるいは運輸関係などで働くにはそれらが必要ということに誰も疑いを持ちません。しかし、現在の観光業を引っ張っている人の中にはこのような観光の専門的な教育を受けたことのない人も多く、学校を卒業してから、あるいは企業人となってからバックパッカーで世界を周遊したり、自転車で南米大陸を一周したり、あるいは徒歩で日本列島を縦断するなど過酷な旅の経験から、旅を楽しむことを身に着けてそれで新しい領域の観光ビジネスを切り開いている人もいます。
高校から大学へ進むと、学びのスタイルが大きく変わります。大学に入学したものの、授業についていけない、勉強の仕方がわからない…、そういった悩みを抱える新入生も多いようです。
大阪観光大学では、1年次より、主担当教員+副担当職員が連携し、ひとり一人の学修と大学生活をサポートする体制を整えています。「基礎演習」では、お互いを知ることから始め、履修のしくみやグループワークの手法、発表方法などについて学びます。他にも、文章を書く力を育成する「日本語表現基礎」、ICT技能を磨く「ICT基礎」など、専門科目の土台となる基礎学力を養成する授業を実施。
また学生相談室では専門カウンセラーによる個別の悩みにも対応します。
講義はどうしても受け身になりがち。でも、知識を吸収するだけでは大学で学ぶ意義が薄れてしまいます。なにかを学び、少しでも興味を覚えたら、とことん追求してみましょう。講義やそこで出される課題はきっかけやヒントを与えてくれます。本学には自分の「楽しい」に気づくための楽しむ力養成科目が用意されています。さらに、3年次、4年次の「専門演習」「卒業研究」では、小規模なクラス構成で、担当教員と相談しながら、研究テーマを見つけます。研究計画をたてて、ひとつのテーマをじっくり時間をかけて掘り下げ、完成させるプロセスは、大学生活の総仕上げです。指導教員をはじめ、友人との会話や議論から得られる刺激は、新しい発見や気付きをもたらしてくれるはずです。
資格はあなたの実力をカタチにして証明するものです。本学では、様々な講座を開講し、学生の意欲をバックアップしています。特に、旅行業界の国家資格である「総合旅行業務取扱管理者」「国内旅行業務取扱管理者」取得に関する授業外の講座を開講しています。容易に合格できる試験ではないため旅行業界・観光業界への就職を志望する学生にとっては就職試験突破の力強い武器となります。また本学の専門科目を履修することで、旅行・ホテル・航空など、観光ビジネスに関する基礎知識・専門知識に加え、それに必要とされる技術と実務能力を認定する「観光実務士」(一般財団法人全国大学実務教育協会認定)の取得も可能です。
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