大阪観光大学教授 橘弘文(民俗学) 現代の日本に、エスペラント語を使うことができる人=エスペランチストは、約1500人ほどいるといわれている。人数こそ少ないが、エスペランチストは観光におおいにかかわる。というのは、エスペランチストは異文化の人びとと積極的に交流し、エスペラント語をたよりにして、しばしば世界のさまざまなところへ旅行しているからである。 独習や講座でひととおりエスペラント語を使えるよ
大阪観光大学教授 橘弘文(民俗学) 観光は今やさまざまな学問分野から研究されている。本学(大阪観光大学)のように観光学系の学部もめずらしくなくなってきた。そのために観光学の概説書や教科書が数多く刊行されている。それでは日本における最初の観光学の概説書は何だろうか? おそらく1940年4月に東京の無何有書房から発行された井上万寿蔵著『観光読本』ではないだろうか。 井上万寿蔵著『観光読本』には、「観
大阪観光大学教授 橘 弘文(民俗学) ロンドンのキングス・クロス駅は、イングランドのリーズ、ヨークなどへ向かう列車や、エディンバラやグラスゴーなどのスコットランド方面へ向かう列車の始発駅になっている。キングス・クロスの駅舎は1851〜52年に建設された上質なレンガ造りの新古典主義風の建築物で、正面に二つの大きなアーチをもつ。 J.K.ローリングの『ハリー・ポッターと賢者の石』では、ホグワーツの魔
大阪観光大学教授 橘 弘文(民俗学) 7月の初旬、「伝統文化論」という授業の学外授業で、約40人の学生たちと伏見稲荷大社へ出かけた。 古代に秦氏が祭祀した稲荷山の神が伏見稲荷大社の起源とされている。古代末には稲荷山と東寺との関係が深まり、弘法大師と稲荷神の出会いが伝説となる。また、稲荷山の周辺の住民のあいだには古代から狐をめぐる信仰があったと推察されているが、中世以降、密教の影響もうけて、狐と稲
大阪観光大学教授 橘 弘文(民俗学) 今年(2010)、奈良は平城遷都1300年祭で盛りあがり、多くの観光客が奈良を訪れている。復元された大極殿や発掘の疑似体験ができる施設、そして「大遣唐使展」など多彩なイベントが観光客をむかえている。 奈良に平城宮が置かれていた1300年前、日本をふくむ東アジアでは仏教にたいして深い関心が寄せられていた。日本から唐に渡った留学僧たちは唐で注目をあつめていた